概要
LeMEcli [オプション] file1 [file2…]
説明
LeMEをコマンドラインから使用できます。
主な使い方のイメージは下記3種類です。
使い方 | 説明 |
コンテンツ(原稿)ファイルと合わせて本の情報をすべてオプションで指定する | LeMEファイルが不要ため必要最低限のファイル構成でepubファイルが作成できます。 ただし、コンテンツファイル単位の細かい設定はできません。 |
GUIで作成したLeMEファイル(*.leme)を使用する | 予めLeMEファイルをGUIもしくLeMEファイルの仕様をもとに作成する必要がありますが、細かいオプションの指定を省けます。 |
オプション指定とLeMEファイル(*.leme)を併用する | LeMEファイルの設定よりオプションでの設定が優先されるため、お約束な設定をLeMEファイルで用意して必要な項目だけをオプション設定します。 |
例
Windows
>LeMEcli.exe --title "Book Title" --creator1 "Iori" --publisher "Relog" ^ --output output.epub --cover cover.jpg content1.md content2.md
Linux
$ LeMEcli.sh --title "Book Title" --creator1 "Iori" --publisher "Relog" \ --output output.epub --cover cover.jpg content1.md content2.md
Linuxではインストールフォルダ内のbin/LeMEcli.sh
を使用してください。また、Xサーバーが動いていないと実行できません。ご了承ください。
macOS
$ LeME.app/Contents/MacOS/LeMEcli --title "Book Title" --creator1 "Iori" \ --publisher "Relog" --output output.epub --cover=cover.jpg content1.md content2.md
macOSはLeME.app
にコマンドライン用実行ファイルが同梱されています。
オプション
-?, -h, --help
コマンドラインオプションの説明を表示します。
--help-all
Qtが提供するオプションの説明を表示します。
-v, --version
バージョン情報を表示します。
--title <title>
タイトルを指定します。--leme-file
で指定するLeMEファイル内の設定かどちらで必ず指定します。
--title-kana <title(kana)>
タイトル(カナ)を指定します。
--creator1 <auther1>
著者1を指定します。--leme-file
で指定するLeMEファイル内の設定かどちらで必ず指定します。
--creator1-kana <auther1(kana)>
著者1(カナ)を指定します。
--creator2 <auther2>
著者2を指定します。
--creator2-kana <auther2(kana)>
著者2(カナ)を指定します。
--publisher <publisher>
出版社を指定します。--leme-file
で指定するLeMEファイル内の設定かどちらで必ず指定します。
--publisher-kana <publisher(kana)>
出版社(カナ)を指定します。
--language <ja|en|...>
言語を指定します。
選択できる項目は選択可能な言語を参照してください。
--code <code>
コード(ISBNなど)を指定します。
--page-direction <right|left>
綴じ方向を指定します。
right
: 右綴じ(主に縦書きの本)left
: 左綴じ(主に横書きの本)
--char-direction <auto|vertical|horizontal>
書字方向を指定します。
auto
: 自動判定vertical
: 縦書きhorizontal
: 横書き
--book-layout <reflowable|prepaginated>
レイアウトを指定します。
reflowable
: リフローprepaginated
: 固定レイアウト
--writing-mode <horizontal-rl|horizontal-lr|vertical-rl|vertical-lr>
拡大時のページ送り方向を指定します(固定レイアウトかつKindleのみ)。
horizontal-rl
: 右上→左上→右下→左下(縦書きの漫画など)horizontal-lr
: 左上→右上→左下→右下(横書きの漫画など)vertical-rl
: 右上→右下→左上→左下(4コマ漫画など)vertical-lr
: 左上→左下→右上→右下
--deny-spread
見開き不可に設定します。
--output <path>
作成する電子書籍ファイル(epub)のパスを指定します。
--generate-mobi
mobiファイルを生成する。--kindlegen
の設定が必要です。
--space2enspace
半角スペースを ( )に変換する。
--enable-hyperlink
外部ハイパーリンクを変換する。
--epubcheck <path>
EpubCheckのパスを指定します。
--kindlegen <path>
KindleGenのパスを指定します。
--7zip <path>
7zipのパスを指定します。
--leme-file <path>
LeMEファイル(*.leme)を指定します。
--cover <path>
ファイル単位の詳細設定ができないため、表紙用の画像ファイルはこのオプションで指定します。
--image-handling <none|fix|scroll>
画像の取扱いを指定します。この設定はすべてのコンテンツファイルに対して反映されます。--leme-file
で指定したLeMEファイル内のコンテンツの設定もすべて上書きします。
none
: そのまま埋め込みfix
: 全画面表示scroll
: めがイラストのスクロール(BOOK☆WALKERのみ)
--pdf-image-size
PDFを変換したときの画像サイズを番号で指定します。アスペクト比を維持した状態で指定したサイズに収まるように調整されます。
- 0 : 910×1280
- 1 : 1360×1920
- 2 : 1815×2560
- 3 : 1280×910
- 4 : 1920×1360
- 5 : 2560×1815
引数
file1 [file2 ...]
コンテンツのファイルを指定します。ファイルは1つ以上で任意の数指定できます。
対象ファイル形式:*.docx, *.txt, *.md, *.jpg, *.png, *.pdf
特殊な設定として以下を使用できます。
TOC
: 目次を挿入します。BLANK
: 空白ページを挿入します。
コンテンツファイルは指定した順番にepubファイルに組み込みます(ファイル名などでのソートはありません)。
コンテンツファイル単位の設定はできないため、表紙に使用する画像ファイルは--cover
オプションで指定します。--cover
で指定した表紙画像は他のコンテンツファイルの順番とは無関係に処理されます。
オプションにない詳細設定をするには
コマンドラインオプションには詳細設定(例えば外部ハイパーリンクの変換要否など)が用意されていませんが、LeMEファイルを併用すると設定できます。
LeMEファイルの仕様の説明ではタイトルなどを必須項目としていますが、オプションで指定する内容と合わせて情報が指定されていれば問題ありません。ですので、以下の例のように必要な項目のみを含むファイルを用意して--leme-file
オプションで指定します。
例
テキストファイルに関連する設定のみを記述したLeMEファイルの例です。
{ "making.convertSpaceToEnspace": false, "making.enableHyperLink": false, "making.format.text.advanceMode": false, "making.format.text.bold": true, "making.format.text.border": true, "making.format.text.emMark": true, "making.format.text.emMark2": true, "making.format.text.emMarkComma": true, "making.format.text.firstLineHeading": true, "making.format.text.heading": true, "making.format.text.horizontalRule": true, "making.format.text.image": true, "making.format.text.italic": true, "making.format.text.pageBreak": true, "making.format.text.paragraphAlign": true, "making.format.text.paragraphIndent": true, "making.format.text.rubyAngle": true, "making.format.text.rubyParen": true, "making.format.text.shortenEmptyLine": false, "making.format.text.tcy": true }
参照情報
各項目の詳細情報は以下を参照してください。
ディスプレイのない環境で実行するには
ディスプレイのない環境で実行するときは-platform offscreen
を追加して実行します。
以下の様なエラーが表示されるときにオプションが必要になります。
$ ./LeMEcli qt.qpa.xcb: could not connect to display qt.qpa.plugin: Could not load the Qt platform plugin "xcb" in "" even though it was found. This application failed to start because no Qt platform plugin could be initialized. Reinstalling the application may fix this problem. Available platform plugins are: eglfs, linuxfb, minimal, minimalegl, offscreen, vnc, xcb. Aborted